【EXHIBITION】Le Dernier Cri ポスター展&直売所

Le Dernier Cri ポスター展&直売所

[ポスター展]
2021/8/2(月) 18:00-21:00
2021/8/3(火), 4(水) 15:00-21:00
2021/8/5(木) 12:00-19:00

[ル・デルニエ・直売所(アートブック販売)]
2021/8/2(月) 18:00-21:00
2021/8/3(火) 15:00-21:00

at POL (大阪市中央区谷町6-18-29 2F)




南仏マルセイユ拠点の国際的アンダーグラウンド・グラフィック・アーティスト集団「ル・デルニエ・クリ(Le Dernier Cri)」のポスター展を4日間限定で開催。

5年ぶりにあの極彩色大判シルクスクリーン作品の数々が大阪へやってきます。

会期中の8/2(月)と3(火)の2日間は、漫画誌アックスにエッセイ「ル・デルニエ・クリの人びと」を連載するアート倉持氏が在廊し、作品の解説や本の代理販売を行います。




Le Dernier Cri / ル・デルニエ・クリ とは?

90年代初頭のパリで産声をあげたアーティスト・コレクティブ「ル・デルニエ・クリ」は、当時のアートの潮流や美術展の動向(例えばビデオアートやマルチメディア作品など)に逆行する形で、敢えてシルクスクリーン印刷という前時代的な手法をもって極彩色の画集やポスターの制作を始めました。その後ル・デルニエ・クリは拠点を南仏マルセイユへと移し、約30年間の出版/展示活動を経て、世界各地に点在し孤軍奮闘を強いられている“アンダーグラウンドな”性質を標榜するアーティストたちを結ぶ一大ネットワークを形成するに至りました。

“出版芸術家”を名乗るル・デルニエ・クリの主宰者パキート・ボリノが自らアーティストとの交渉、編集、色分解、印刷といったすべての工程を担うことにより、ル・デルニエ・クリが世に放つ作品群は既存の流通システムによる検閲を回避し、産地直送の鮮度で作品を鑑賞者の手に届けることを可能にしてきました。また、シルクスクリーン印刷の複製技術をもって、個々の作品がアートにおけるオリジナル神話からも軽やかに抜け出すことに成功している点も見逃せません。

パキート・ボリノは「アール・ブリュットは死んだ」と言います。確かに、アール・ブリュットが西洋美術史の広大かつ堅牢な地盤の上で、あるいはそのいち文脈として語られる今日においては、その提唱者であるジャン・デュビュッフェが当初に示した「アートの外側にあるもの」にこそパキートはこだわり、それを愚直に追求し続けているという見方もできます。その強い意志は、死後有名になったアーティストの作品は決して扱わず、有名無名を問わずして存命のアーティストたちとの共同作業に徹してきたという事実からも窺えます。ここ日本ではこれまでに石川次郎、市場大介、太田螢一、逆柱いみり、セキンタニ・ラ・ノリヒロ、田名網敬一、俵谷哲典、根本敬、塙将良、早川モトヒロ、湯村輝彦といった顔ぶれがル・デルニエ・クリとのコラボレーションを果たしています。

資本主義経済の末期を生きる世代によるDIY文化が世界各地で勃興する中、その手段の一つとしてシルクスクリーン印刷の価値が見直されています。時には「目で聴くパンク」或いは「観るノイズ」などと称されてきたル・デルニエ・クリの激しいビジュアルとその活動実績が、今となっては多くのシルクスクリーン印刷を扱うアート・コレクティブにとっての指針となっているようです。緊急事態宣言下の東京で国際的な大運動会が行われている今、大阪の地にて実に5年ぶりとなるル・デルニエ・クリの催しが開かれるその意義とは? 我々人間のように移動を制限されることなくマルセイユから届いた本やポスターの数々とぜひこの機会にご対面ください。4日間のみの展示ですのでどうかお見逃しなく!

文責:アート倉持



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